vol.01
西ひろみさん
料理研究家
鹿児島県
どんな料理にも使えるお酒。
忙しい方、料理が苦手な方の
救世主です!
色鮮やかで栄養たっぷりで、でも手軽にできそうだから親しみやすい……。そんなレシピがいっぱいのYouTubeチャンネルが人気の料理研究家・西ひろみさん。実は灰持酒「黒酒」を早くから愛好いただいている一人。地元の人たちの呼び名でもある“地酒”として、レシピにも登場するほどです。自宅のキッチンで、どういう場面で「黒酒」を使えばいいかを早く知るにはこの方に尋ねるのがまずはいちばん! そんな思いでご自宅にお邪魔しました。
—「黒酒」を使うようになったきっかけを覚えていますか?
私は、2008年から鹿児島の食について考える「かごしまホンモノの食研究会」という異業種交流会に所属しています。そこでいろいろな勉強会や講座などを受けるのですが、鹿児島ならではの食材のひとつとして、東酒造さんが「黒酒」についての講習をされているのを聞いたのが始まりだったと思います。「黒酒」とは、鹿児島では“地酒”と呼ばれている料理に使うお酒のひとつで、郷土料理に欠かせない調味料であること、酵素が生きていること……。さまざまなお話や驚くような効能をお聞きしたら使ってみたくなって。そうしていざ使い始めたら、あまりに便利で手放せなくなってしまいました。いまでは、「黒酒」のボトルはもちろん、スプレーに移し替えたものをキッチンに常備していますね。
—ふだん、どのように「黒酒」を使われていますか?
和洋中、どんな料理にも使っていますね。特に、お魚やお肉類は、スーパーから帰ってきたらすぐに取り出してスプレーをする。それから冷蔵庫や冷凍庫にしまうんです。スプレーしてしばらく寝かせることで、「黒酒」の香りはとび、酵素が入っていくおかげでしょうか、お魚もお肉もふっくらとする。スーパーで買う安い食材でも、この一手間をかけるだけで明らかにワンランクアップするから、そう考えるととってもお得(笑)! きちんとした調味料を揃えておけば、リーズナブルな食材も美味しくいただけるというのは、わたしの信条でもあります。
—今日は2品をつくっていただきました。
いつでもどんな料理にも使っているので、何をご紹介するか迷いました(笑)。『エビマヨ』は水気をふき取ったら、「黒酒」をふりかけてしばらく寝かせます。魚介類の臭みもとってくれるうえ、うまみが出てくる。要領としては、ちょうど料理酒をもみこむような感じで使うといいと思います。もうひとつの『鶏の照り焼き』は、「黒酒」のパワーを実感できる一品です。もちろん魚の切り身などに応用してもいいですよ。こちらは、みりんのかわりに「黒酒」を使う感じですね。「黒酒」とはちみつ、醤油を混ぜたタレで焼き上げます。鶏肉がふっくらと柔らかく仕上がるし、冷めても味が落ちないんです。お弁当のおかずにもお薦めです
—どちらも手軽に仕上がるから、忙しい時のメニューにもよさそうですね。
YouTubeなどで配信するレシピでも、そこはすごく気をつけている点です。もちろん手の込んだ料理もたまにはいいけれど、主婦をはじめ、多くの人にとって料理は“毎日すべきこと”。楽しく続けていくためにも、簡単なのにおいしい方がいいに決まってます(笑)!
そういう意味では、料理に苦手意識のある方や、忙しくて料理に時間をかけていられないという方にこそ、「黒酒」のことを知ってほしいですね。こっちが手間をかけなくても、食材がおいしくなって、料理の味がよくなりますから。誰でもはっとするほどに味が変わりますよ。
— 「かごしま郷土料理マイスター」でもいらっしゃる西さんですが
鹿児島の食材でいちばんのおすすめってなんですか?
鹿児島がすごいのは、肉も魚も野菜も、すべて地場産のものがあるところ。山あり海ありのとても恵まれた土地ですよね。新鮮さもあって、どの食材も味が濃くおいしいのが素晴らしい。なかでも鶏肉は、値段的にもとても身近で、使いやすい素材ですね。生でいただく「鳥刺」も一般的なほどに新鮮。皮も脂身も取り除かなくても、臭みのない、新鮮なものが手に入ることは鹿児島の自慢かな。「黒酒」も大切な鹿児島の食材のひとつ。これからも使い続けていきたいです。